先人がトライしてきた小さいパソコンの進化系【キングジム ポータブック】
売りは、小さいのにフルサイズキーボード
SONYや富士通をはじめとしたメジャーメーカーや、工人舎のような企業からも数々の「小さいパソコン」が発売されてきました。僕は子供のころに読んだ小説の主人公が「ハンドヘルド」を持ち歩いて活躍するのを興奮して読んでいたため、こうした小さいパソコンが発売されると我慢できず、過去に数台を実際に買って使ってきました。どれも光るものがありつつ、正直不満が残るものでした。まずキーボードが小さく文字を打てない。指が太い男性だと、もはやブラインドタッチは不可能というものがほとんど。またバッテリーが持たないんです。小さい筐体に詰め込むのでリチウムイオンバッテリーのサイズを小さくせざるを得なかったので、せいぜい3時間。酷いものでは1時間弱。いったい何に使ってもらおうと思って作ったのかわからないです。また中身がぎっちりなので、熱処理もキツく、すぐに底がアツアツになってしまいました。結局、夢のマシンは、いまだ夢のマシンでした。
あの「ポメラ」のキングジムがついにPC事業へ乗り出した
まさに意欲作。キングジムのポメラで培った、折りたたみキーボードでさくっとメモをする <メモ特化型マシン> は話題になり一部の強いファン層を確立した。その技術を応用し、ポメラで欲しかったノートPCとしての能力をついに実現させたのが「ポータブック」というわけです。それではポータブックの特徴をざっくりまとめてみましょう。
抜粋はすべてキングジムの公式から。
打ちやすいキーピッチ、快適なストローク
「ポータブック」は18mmピッチのフルキーボードに加え、打ちごこちのよい1.5mmのキーストロークを採用。
ピッチがこれまでの小さいパソコンでは実現できなかったサイズを実現。これこそ「ポータブック」の本領発揮。「スライドアークキーボード」というらしい。実際に使ってみると、気持ちのよい操作感がクセになりそう(笑)
ビジネスシーンでよく使われるA5サイズの手帳とほぼ同じ204×153mm。さらに本体表面はレザーのような手ざわりに仕上げられているので、手になじみやすく軽快に持ち運ぶことができます。
小さく手に収まるサイズ感はそそられます。
約5時間駆動のバッテリーを搭載。さらにタブレット用モバイルバッテリー(5V/2A)からも充電可能※なので外出先でも安心です。また、同梱のACアダプタは小型USBタイプを採用しているので、出張や外出時の荷物がスマートにまとまります。
5時間駆動は近年のノートPCと比べれば少し物足りないですが、従来の小さいノートパソコンの実情と比べれば十分ではないでしょうか。充電アダプタがミニタイプを採用しているのはかゆい所に手が届いていて嬉しいですね。
USBやSD、さらにHDMI/VGAなど必要十分なインターフェイスを搭載。しかもすべてフルサイズ規格なので変換コネクタを別途用意する必要がなく社外でのプレゼンテーションなど様々な会場の条件に柔軟に対応します。
あったら嬉しいインタフェースが最低限用意されていると思います。
キーボードの周囲にはタイピング時の安定感を高める、堅牢性の高いアルミフレームを採用しています。
キーボードを展開するとサイドに広がるため、フワフワして打ちづらいのではと気になりますが、当然そのあたりは考えられているようです。実際にタイピングしてみましたが、こんな一見無茶な変形をするのにガタツキ無しという驚異のヒンジ性能。
低消費電力のCPU採用によるファンレス設計と、駆動部のないeMMCストレージの採用により、動作音が気になりません。タイピング時の静音性にも配慮しており、集中して作業することができます。
熱処理も優れていると思われます。膝の上でアツアツになるのは本当に辛い。。
OSは最新のWindows10 Home 64ビットを搭載しています。
CPUスペックからして、Windows10+Officeがどの程度スムーズに動くのかは、いずれ実際に触って確かめてみたいところだ。いまどきかくかくのものを売るとは思えないですが。
Word Mobile、Excel Mobile、PowerPoint Mobile、OneNoteのアプリケーションに加えて、1年間有効のOffice 365サービスがついています。
Officeが標準で使えるのは実に嬉しいです。買ったその日から仕事で活躍してくれますね。
CPU名 Intel Atom x7-Z8700プロセッサー
記憶装置 eMMC 32GB(eMMC 5.0)
バッテリー駆動時間 約5時間
質量 約830g
厚み 34ミリ
1キロをだいぶ切っているので、重くはなさそう。厚みが34ミリというのが分かれるところでしょうね。実物を見た感じは、ビジネスバッグに他のファイル類と一緒に入れると少し膨らむかな、という印象。でも昨今のスマホにも言えますが、薄さを追求しすぎて高単価になるわ、折れやすくなるわ、そんなにいいことは無いと思います。ある程度の厚みは必要というのがこの頃の結論です。
面白い雑貨的なモノづくりこそがキングジムの強み
もともとキングジムは、たんなるバインダーの会社ではなく、ちょっと目線の違う文具、事務用品、そして「テプラ」を生産していましたが、「ポメラ」は衝撃的なマシンでした。そのアイデアから発展させ、より高機能でかつアイデア満載のマシンが生み出されるようになったわけです。世間では、小さいPCから、タブレットPCへ流れが変わったかのようですが、ここに小さいノートPCの次の形を提案するモデルが誕生しました。世の中の流れにあえて立ち向かい、自社の強みをガツンとぶつけてくるこの意欲がとっても気持ちいいと感じてしまいます。Amazon.co.jpでチェック

楽天でも見つけられます。

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